「農業の6次産業化・スマート化を担うAI技術者育成プログラムの開発・実証」
農業従事者の高齢化による労働力不足が深刻な課題となって久しい。若い農業従事者が増えない背景には、農作業は重労働というイメージや栽培技術の伝承が難しい、経営が安定的でないなど多様な要因が絡んでいる。
このような農業の課題に対する解決策として進められているのが農業の6次産業化で、農業に技術を活用し、これまでにない高付加価値化を狙ったこの取り組みは農業経営の安定化・向上に結びついている。また、 ロボットや人工知能、 IoT、ビッグデータなどのテクノロジーを活用し、省力化や精密化、高品質生産などを実現するスマート農業も同様で、新しい農業の方向を示している。
今後、農業の6次産業化・スマート化はさらなる発展を遂げていくと見込まれているが、その加速化で重要な役割を果たす技術が人工知能(AI)である。AIは農業生産から加工・流通の各プロセスに対する広範な応用が可能であり、これにより効率化や省力化、最適化等が期待できるためである。
しかしながら現状では、農業分野のIT人材・AI人材が不足しており、その育成が急務となっている。
そこで本事業では、AIを活用して農業の6次産業化・スマート化の促進を担えるAIエンジニア育成のカリキュラムの開発と実施を行い、今後の農業の発展に資することを狙いとした。